従来のように「歯が痛くなってから治療する」のではなく、虫歯や歯周病にならないための予防に力を入れることで歯の健康を守る「予防歯科」が今注目されています。日ごろのホームケアと歯科医院での定期検診でしっかりと予防することで、治療の繰り返しによる歯へのダメージの蓄積を防ぎ、健康な歯の維持が可能になるのです。
当院では、患者さん一人ひとりの口腔内環境に合わせて次のような予防処置を行い、患者さんのお口をベストなコンディションに維持していただくためのお手伝いをしています。
◇◆シーラント◆◇
生えたばかりの臼歯には深い溝があり、そこにはプラークが溜まりやすく、虫歯になりやすいのが特徴。溝に歯科用樹脂を詰めることでプラークなどの汚れが溜まらないようにする処置がシーラントです。効果的に虫歯を予防します。なお、永久歯の奥歯だけでなく、溝が深い場合は乳歯にも適応できます。
◇◆フッ素塗布◆◇
フッ素には、歯の再石灰化を促す効果があります。そのフッ素を歯の表面に塗布することで、口腔内の細菌増殖を抑え、虫歯の発生・進行を防ぐとともに歯質を強化します。
◇◆PMTC◆◇
自己流の歯みがきでは、どうしても歯ブラシが届きにくい歯の隙間や歯と歯ぐきの境目に汚れが残ってしまうもの。みがき残しを放置すると細菌が繁殖し、虫歯や歯周病、口臭の原因となるおそれもあります。歯科医院で行う歯のクリーニング「PMTC」は、歯科医師が専用器具を使用し、徹底的に汚れを取り除く処置です。虫歯や歯周病の予防に効果的です。
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歯面のクリーニング |
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術前 | 術後 | |||||
◇◆ブラッシング指導◆◇
毎日丁寧に歯みがきしているつもりでも、みがき残しはあるものです。正しくブラッシングができていない限りプラーク(歯垢)は除去しきれないので、虫歯や歯周病になるリスクはいつもつきまといます。当院では、患者さんのセルフケアスキルの向上のため、口腔内環境に合わせたブラッシング指導を行い、健康な歯と歯ぐきの維持をお手伝いしています。
◇◆定期健診の重要性◆◇
虫歯や歯周病は治療後にきちんと管理し、口腔内をベストな状態に保たないと再発するリスクが高い感染症です。歯周病のケースでは、治療中や治療直後は歯周病菌が非常に少ない状態ですが、時間の経過とともに歯みがきがおろそかになると再び歯周病菌が増殖し再発します。口腔内を健康な状態に保ち、大切な歯を生涯守っていくためには、定期検診でのメインテナンスを継続することが重要です。 当院では、患者さんのお口の状態や症状に応じて適切な期間を設定し、定期検診をご案内しています。口腔内のチェックとメインテナンスを定期的に受けることで、適切な歯みがきも行えるようになり、お口のトラブルの予防につながります。
◇◆痛くなくても歯医者さんに行く習慣を!◆◇
一生涯、患者さんご自身の歯で充実した毎日を過ごしていただくためにも、定期的に予防処置を受けることは大変重要です。「痛くなったら歯医者さんで治療する」という今までの考えは捨て、定期検診で予防処置を受ける習慣を身に付けましょう。